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桃子のつぶやき

リリカ・トラムセットの禁断症状について!その1

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リリカ・トラムセットの禁断症状に警告!その1
はじめに

リリカやトラムセットは他の消炎鎮痛薬とは作用機序が全く異なり、抹消に効くのではなく、脳や脊髄などの中枢に作用する薬剤です。よって、普通の鎮痛薬とは全く異なる「禁断症状」が出ます。しかし、禁断症状の詳細は医師でさえほとんど知らされてない状態です。そうとは知らず医師は痛みを抑えるために気軽にこれらの薬剤を処方し、患者も「今の痛みから逃げたい」一心で服薬を安易に開始し、それをやめようとした際に禁断症状が出現し日常生活が送れなくなる方が続出しています。(日常損傷病学)より。

 

 

製薬会社は禁断症状を詳しく調査し、これを公示することを避けたいということは営利目的として理解できないわけではなく、処方する医師の側も罪悪感のため、敢えて自分の処方した薬剤の禁断症状調査をしようとしたくないと思われます。しかし、これらの薬剤は

1、「痛み止めとしてあまりにも広く安易に使用されている」

2、「禁断症状が2か月近く続き、決して短くない」

3、「製薬会社の言うように徐々に減らしても禁断症状の出現を抑えられない」

4、「禁断症状が社会適応を奪うほど強い」状況では臭いものにふたをしている場合ではないでしょう。

 

具体的な禁断症状

58歳 男性の場合

トラムセット服薬12時間後に全身がだるくなり極めて強い疲労感に襲われる。リリカ服薬24時間後に思考能力低下、せん妄状態、視野半分の不明瞭、手の震え、呂律悪化が出現する。これらの症状は薬を再度服薬した瞬間に消失する。だるさは「耐え難い」レベルであり、自動車の運転は不可能と感じる。よって彼の仕事(運転)を続けるには、服薬を続けるしかなかった。

 

禁断症状出現時期

58歳男性の場合、リリカ150mgを1日2回服薬するようになって半年後に禁断症状が出現。トラムセットは常用としておらず、痛みの強い時に最大で1日に2錠服薬していました。トラムセット服薬12時間後の疲労感の出現は、同様に半年経過後です。しかし、トラムセットを常用していないために、彼の場合はトラムセットの禁断症状は12時間で消失します(禁断症状が長くは続かない)。よって「トラムセットはいつでもやめることができる

 

離脱までの困難な道のり

禁断症状の出現は逆に言うと薬物中毒(ジャンキー)状態と言えます。服薬を止めようと決心し薬断ちを行うと、12時間後に疲労感、せん妄・不安感・イライラなどが発症し、日常生活を行うことが困難な状態になります。よって薬断ちは簡単ではありません。

■58歳男性の薬断ち

禁断症状が出始めて数か月後、それを禁断症状とは認識できず、脳外科にかかり精密検査を受けるが「全く異常なし」と診断される。1年前からせん妄や手のふるえはリリカの禁断症状であると気づき、リリカ75mgを1日1回(眠前)に減量することを試みる。しかし、正午を過ぎたあたりからせん妄・手の震え・集中力低下・呂律悪化が現れる。この禁断症状に耐えながら薬を減らすことを決意。だが、禁断症状の出現は減量してから2か月間近く消失しなかった。つまり彼は禁断症状と2か月間闘ったことを意味する。現在リリカ75mg1日1回では禁断症状が出現しない状況(離脱)となった。

トラムセットの禁断症状(疲労感)は服薬する度にあったが、常用していなかったため12時間程度我慢すれば症状が消失する。よって薬を断つことは「いつでも可能」の状態だったため、問題にはならなかった。今もトラムセットを週に1回程度服薬しているが、禁断症状継続時間が12時間と短いためなんとか仕事に支障はないとのこと。

 

禁断症状との闘いは長く続く

 

上記2名の禁断症状は「社会人として不適格」のレベルであり決して軽度ではありません。かつ、禁断症状を離脱させるには1.5か月~2か月の闘病生活が必要です。また、離脱時にはこれらの薬剤を服薬するにあたって、原因となった元病気の疼痛などの症状も増強します。よって「抜け出すのは簡単ではない」ことに留意してください。

抜け出すためには「せん妄、強い疲労感」などの症状に1~2か月間耐えなければなりませんので、社会人としては極めて厳しい状況に追い込まれることを覚悟しなければなりません。また、禁断症状との闘いを覚悟できない患者はこれらの薬剤に安易に手を出すことはおすすめできません。医師は、患者に「やがて来る禁断症状と1か月以上闘う意志」があるかないかの確認をしてから処方することをお勧めします。また、服薬するのであれば半年以内に限定的に使用することを強く勧めます。あなたが医師であるならば、半年以内に服薬を中止させる計画の元に処方計画を立てることを強く勧めます。

 

誠意のない注意書き

 

リリカの注意書きには「急激な投与中止により、不眠、悪心、頭痛、下痢、不安及び多汗症等の症状」が生じうるため、「少なくとも1週間以上かけて徐々に減量すること」と書かれています。しかし、上記の2名の禁断症状は「不眠・悪心・頭痛・下痢・不安・多汗」のいずれでもありません。「せん妄・集中力低下・手の震え・呂律悪化」などであり、製薬会社が正しく禁断症状を把握していないことを推測させます。また、1週間以上かけて徐々に減量すれば大丈夫であるとの誤解を受ける文章です。実際は徐々に減量しようとしても6週間から8週間、禁断症状に苦しみます。医師が減量の方法をアドバイスしても禁断症状を防ぐことができないと思われます。製薬会社は一刻も早く禁断症状の詳細を自ら調査することをお勧めします。

 

禁断症状を防ぐために精神薬を使う

 

禁断症状を防ぐために、抗うつ薬、抗不安薬などを用いれば、症状は軽くなるでしょう。しかし今度はそれらの精神科薬の禁断症状に悩まされることになりかねません。最近ではセロトニン・ノルアドレナリンを増強させる系の抗うつ薬が市場に大量に出回っていますが、実はこの薬剤の禁断症状も極めて強く、離脱することは意志が強い患者でもなかなか困難であることがわかっています

精神科薬は通常ののみ薬と比べると禁断症状が強く、なかなか離脱できないことは、衆知ですので問題ありませんが、「痛みを止める」ことを目的とする鎮痛薬で禁断症状が強く出てしまうことは許容範囲を超えています。なぜならば、痛みを止める方法は、これらの鎮痛薬以外にも様々な方法があるからです。ちなみに、私の全患者(難治性疼痛患者)のうち、リリカ・トラムセットを服薬しているのは上記の2名のみであり、この2名も私が処方したものではなく他の医師が処方しています。つまり、リリカやトラムセット以外に痛みを抑える方法があることを証明しています。

「禁断症状」が出ることを知らされずに服薬を勧められることは避けなければなりません。患者本人がいずれ必ず訪れる(マレではなく、一定量を一定期間以上服薬すればほぼ確実に起こると思われる)禁断症状を知らされずに服薬させられれば、その責任(事故・解雇・年収減の責任)を医師や製薬会社が負わなければならなくリスクが高くなるという意味です。医師はインフォームドコンセントを徹底し、安易にこれらの薬剤を処方しないこと(または使用期間を限定すること)です。そして製薬会社はできるだけ早く、これらの薬剤の禁断症状についての徹底調査を行い、処方する医師や薬剤師らに情報を提供する必要がある思われます。

 

製薬会社の誇大宣伝に警鐘

 

リリカ・トラムセット共に売り上げを飛躍的に伸ばしている薬剤ですので、被害者も急増します。リリカは2013→2014年で32.8%増。よって、医師はこれらの薬剤を軽率に処方しないこと。量や期間を限定的に使用すること。処方前に禁断症状のことを患者に伝えておかなければ、禁断症状が強い場合に訴えられて敗訴することもあることをふまえ、インフォームドコンセントを徹底することをお勧めします(禁断症状で自動車死亡事故などが起これば社会問題になります)。ましてや運転手なのどの職業の方へのこれらの薬剤の処方には厳重な注意が必要です。

また、患者は「痛みが止まらないから」といって容易にこれらの薬に頼らないよう注意すべきです。とにかく、量や期間を限定的に使用することを心がけた方がよいでしょう。

製薬会社は自社の売り上げや株価が低下することをおそれ、禁断症状を「めったにおこらないこと」としたいことは企業努力として当然と思われます。しかし、売り上げが減ることを恐れず、正義を貫いて欲しいと思います。もうすでに多くの患者から問い合わせが来ているはずですから、できればそれらを誠意を持って公表したほうがよいと痛感します。

 

特にリリカはタレントをTV CMに起用し多くの広告費をかけて宣伝している薬剤です。製薬会社が自粛することを強く望みます。

禁断症状の認識が一般的になれば、禁断症状中の患者に生じた民事・刑事事件が、その薬剤のせいで不起訴になる可能性もあり、そうした場合に医師・薬剤師・製薬会社の責任が問われる可能性があります。そうならないためにもインフォームドコンセントを行いましょう。

 

脳の誤作動

 

今や、テレビなどの健康番組で高視聴率を獲得しようとするがあまり、奇抜かつ極端な医学理論を吹聴する教授陣を出演させ、それをうのみにする国民が極めて増加しています。中でも痛みの原因を「脳の誤作動」とする意見に困っています。

教授をはじめ、名のある先生方は、自分が「治せない痛みを訴える患者」を目の前にすると、それは脳の誤作動(「ない痛み」を勝手に脳で作っている)と考えたい衝動に駆られます。なぜなら「治せない痛み」を訴える患者は、医師のプライドを著しく損なわせるからです。

私はそうした「治せない痛みを訴える患者」を全国から集めて治療をしていますが、その多くをブロック注射で改善させることができます。つまり、脳の誤作動ではないことを次々と証明しています。脳への直接治療以外で治る痛みは「脳の誤作動」ではありません。

ここで問題となるのは、脳の誤作動=精神異常、よって「治らない痛みには抗精神薬を使用する」という傾向に医療界全体がなっていることです

リリカやトラムセットは中枢に効く薬ですから、「脳の誤作動」的な症状には第一選択薬となっています。しかし、そうした処方が不適切であることは「慢性疼痛患者に対するオピオイド使用に警告」をご覧ください。

確かに、精神的なストレスで痛みの増幅回路が強調されることはわかりますが、それを脳の誤作動と限定するのはあまりにもシンプルな考え方です。

痛みの原点は脳ではなく、脊髄にあると予想される場合を私は多く経験していますが、現医学では痛みの原点を特定できる診断技術がないため、脳の誤作動と誤診されるケースが多いと思われます

 

さらに現在、サインバルタなどの精神薬が「慢性腰痛」などに適用が認められ、痛みを治すために精神科薬を乱用する時代になってしまいました。

痛みは脳が感じているから脳を叩け!というノリで医学界が動いています。このノリが痛みの原因を正しく治療することの妨げとなっていると感じます。現代は「痛み治療迷走の時代」です。

 

脳に効く薬は禁断症状が極めて怖い

リリカ・トラムセット共に中枢系神経に効く薬です。サインバルタは「性格を形成するホルモン」であるセロトニンとノルアドレナリンを強める薬です。これら脳や中枢系に効く薬剤には大なり小なり必ず禁断症状がつきまといます。薬が切れた時に「気が狂いそうになるほどのイライラ・不安・あせり・抑うつ」などが現れることもあります。気が狂いそうになる=救急車を呼ぶレベル、です。

10数年前、米国で「性格を穏やかにする薬」として爆発的に売れた「プロザック」という薬剤がありました。シナプスレベルでのセロトニンを増やす薬剤です。現在はこれに改良が加えられ、ノルアドレナリンも同時に増やすようにするなどの工夫がなされ、現在のサインバルタなどの薬剤になりました。そうした性格を変える薬剤が現在「慢性腰痛」に適用が認められる時代になってしまいました。

 

「痛みのためにイライラ」→「イライラが痛みを増強」というハウリングのサイクルを断つためにこれらの精神科薬は確かに疼痛治療に有効です。しかし、有効であることが「疼痛の原因が脳の誤作動である証拠」にはなりえません

精神に効く薬剤には禁断症状があり、サインバルタに関しては自殺願望が問題視されています。また、体調が悪い時や、知らずに未知の拮抗薬などをのんでしまった場合に、救急車を呼びたくなるほど強い禁断症状が現れることがあります。そういった危険をかえりみることなく、痛み治療を目的として安易に精神系に効く薬を処方するようになった現代の医学事情を悲しく思います。医者を悩ます痛み=脳の誤作動、とする傲慢な思考がこういう結果を招いていると感じます。

 

精神薬は医師のプライド治療薬

 

私は中枢系に効くと言われる疼痛治療薬は、疼痛を治すのではなく、医師のプライドを治すための薬剤であると思っています(皮肉です)。

整形外科医、ペイン科医などは疼痛を治す専門家ですが、それでも「全く治らない」患者が少なくありません。本当に少なくありません。そうした「みじんも効かない」患者は名医たちの評判を落とす、名を汚す、プライドを汚す、医学理論をぶち壊す、存在になります。「治療が全く効かない」理由が、「患者の頭がおかしいからである」と断定できれば、医師のプライド、西洋医学の権威を保つことが可能です。よって彼らはSSRI、他の抗うつ剤などの精神に作用する薬剤を用いて痛みが消失することを極めて喜びます。「薬が効かないのは自分の治療が不適切なのではなく、患者が精神異常だからだ」と逃げることができるからです。彼らは抗うつ薬で疼痛が除去される患者を指差して「やっぱり心因性だ!」と確信を持つようです。私はそうやって彼らが喜んでいる姿を横目でずっと見てきました。

このような現状ですから、「痛みを強く訴える、消えてほしい忌まわしい患者たち」を目の前から追い払うために、これらの治療薬が安易に処方されるという実態を、患者自身が知っておかなければなりません。最近では痛みをブロック注射で治療する専門家であるペインクリニック科の医師でさえ、これらの薬剤に頼るようになってしまっています。彼らはブロックの効かない疼痛を訴える理由が「脳の誤作動」にあると本気で思い込んでおり、それを修正することはここ50年間は不可能だと思います。痛み治療の迷走の時代です。非常に残念です。

中枢に効く系の鎮痛薬は、患者の痛みを治すよりも、医師のプライドを治してくれます。

 

まとめ

全ての薬剤に副作用がありますが、副作用とは別に「長期間使用していると禁断症状が出現する薬剤」があります。中枢神経系に効く薬の多くは禁断症状を持ちます。禁断症状は製薬会社が無視しようとする傾向があるので一般にその事実は広がりにくいと言えます。また、処方する側の医師にとっても忌まわしい現症であるので「見て見ぬフリ」をしたくなります。よって患者の訴えを聞き流すことも多いと思われます。リリカやトラムセットなどの疼痛治療薬は禁断症状が長く続き、離脱することがかなり困難な薬剤ですのでどうしても服薬したい方はその用量や服薬期間を限定して使用することをお勧めします。製薬会社は禁断症状の実態調査に乗り出し、その結果を世間にも医師や薬剤師にも周知させ、対処法の講習会を行うなど正義を貫くことを切に望みます。

 

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